「名盤」という言葉は、音楽好きはわりと良く使う言葉です。
ところで、名盤とは一体何でしょうか?
どういうものを名盤と言うのでしょうか?
「名盤」という言葉を大辞林を調べてみると「有名なレコード。すぐれたレコード」とあります。
私たちが一般的に名盤という場合は、前者の「有名なレコード」というより、後者の「すぐれたレコード」のことを指すことが多いのではないでしょうか。
今は、音楽をデータで聴く人も多く、レコードやCDが全盛の時代ではないので、「名盤=すぐれたレコード=すぐれたアルバム」ということになるでしょう。
すぐれたアルバムの条件として思い浮かべるのは、例えば、Michael Jacksonの「Thriller」のような「名曲揃いのアルバム」、「捨て曲なしのアルバム」という感じでしょうか。
しかしこれは、一般的なポピュラーミュージックに限られます。
ジャズや、とりわけクラシック音楽に対しては、もう少し条件が必要になってきます。
一般的なポピュラーミュージックのアルバムは、オリジナルアーティストが演奏しているので、演奏は一種類しかないのが普通です。
しかし、クラシック音楽は同じ曲でも、複数の指揮者・演奏者によって行われ、仕上がりは全く異なります。
また、同じ演奏家でも録音された時期、録音場所の音響状態などの、録音状態によっても音楽は違ってきます。
つまり、クラシック音楽の名盤は、名曲であることに加えて、「演奏」と「録音」が重要な要素になってきます。
音楽プロデューサーの中野 雄氏は「クラシック名盤 この1枚」などの著書に名盤の条件として以下の3つを挙げていました。
【名盤の条件】
1.名曲であること
2.名演であること
3.名録音であること
たしか、戦前の音楽評論家である、「あらえびす」氏の本にも同じようなことが書いてあったような記憶があるのですが、これには私も全く同感です。
以上のことを踏まえてまとめると、「名盤」とは、一般的なポピュラーミュージックでは、良い曲がたくさん収録されているアルバムのこと。
クラシック音楽では、「名曲、名演、名録音」の3拍子が揃ったアルバムということになるでしょう。
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